現在、11都道府県が緊急事態宣言下にあります。
できるだけ家の中で過ごしてるって方も多いでしょう。
そんなこんなでTVや映画、YouTubeなどを見る機会も増えているかもしれません。
ところで、私たちは1日にTVのリモコンを何回、押しているのでしょうか?
まあ、数えきれないくらい押してますよねー(笑)
しかし、よく見るとTVに限らず家電製品のリモコンってめっちゃボタンが
多くないですか?
中にはリモコン上部が蓋になってて、その下もボタンの行列だったり・・・。
ハッキリ言って、リモコンの数多あるボタンのうち、常時タッチしているのは
極々一部でしかありません。
それ以外はタッチどころか、何のためのボタンなのかも知りません(汗)
いったい何でこんなことになるのか???
理由は様々でしょうが、その1つには「ユーザーの声を切れない」ことがあります。
消費者は自分の基準で“こうして欲しい”、“これがあると便利だ”という要望を言います。
100人いれば100通りの要望が出てきます。
企業として、その声をできるだけ受入れて対応しようとする姿勢は誠実かもしれませんが、
限界があります。
いや、誠実とも言えないかもしれません。
なぜなら、対応することで発生する不便の方が大きくなるかもしれないからです。
でも、自分たちがターゲットとしている顧客はどんな人なのか、自分たちが提供したい
価値は何なのか、これが明確であれば100通りの中から、対応すべき要望が見えてきます。
顧客を絞り切れない、不要なもの切り捨てることができない、自分たちのポリシーを
明確に表明できない。
乱暴な言い切りですが、顧客への対応という名目の下、決断を避ける。
その結果、生まれるのがあのボタンいっぱいのリモコンです。
品質が良ければ受け入れられる、高機能であれば高い評価を受ける、便利であるほど喜ばれる。
そんな価値観に縛られているうちに家電や携帯電話など、韓国や中国を筆頭とした
安価で低機能、いや安価で本質的機能に絞った使いやすい製品に市場を奪われました。
必要なものだけを残し、それ以外はきっぱりやめる。
「万人を狙えば、万人から受け入れられない」
小さな会社や弱者であればなおのこと、対応できる範囲は限られます。
必要以上に商品・サービスや営業地域、客層を広げていないか、
自社の事業がボタンいっぱいのリモコンになっていないか、
今一度振り返ってみましょう。