昨日、久しぶりにぶらぶらしながらラーメン二郎に立ち寄りました。
たまに無性に食べたくなるんですよねー。
ニンニク、野菜は増しますが麺少なめ、豚の追加はなしというやや弱気なジロリアン
です(笑)
私が行くお店も人気は変わらずの様子で昨日も行列でした。
これから涼しい季節になると行列が更に長くなるのでしょう。
少しの時間待った後に入店し、着丼を待ちながら色んなことを考えていたのですが、
改めて二郎は飲食としてはムダが少ない仕組みなんだろうなー、という感想を抱きました。
そう感じた理由として店舗の立地やカウンターだけの客席、丼の返却や水のセルフサービスなど
ありますが、最大の要因は
「結局、商品は1つだけ」
ということです。
つまり「ラーメン」という商品があるだけで、それ以外は「卵」と「ライス」くらい
しかありません。
「醤油味」も「味噌味」もない。
ましてや「ぎょうざ」や「チャーハン」もない。
あるのは「ラーメン」、この1品のみ。
それに「野菜」「ニンニク」「脂」を「マシ」や「マシマシ」にするだけ。
ホントにこれだけなんですね。
当然、仕入れる食材の品数は少なく済み、廃棄ロスも抑えることが出来ます。
多くのラーメン店では好みがバラバラな客に対して幅広く対応しようとメニューの
種類を増やしがちです。
しかし、そうするとムダも多くなります。
そして、それ以上に幅広く対応しようとすればするほど、失うものが生じます。
それはその店の「個性」です。
お店が自分の個性を捨て去り、客に合わせに行く。
結局、団体客を乗せたバスが立ち寄るドライブインみたいなことになります
(ちょっと例えが古いですが…)。
ラーメンがあって、スパゲッティがあって、うどん、そば、カレー、定食などなど
なんでもあるみたいな・・・。
自分が売りたいものではなく、相手が欲しいものに合わせる。
そうするとメニューは増え、仕入れる食材も増え、ロスも増え・・・。
しかし、客の好みは千差万別、対応しきれるものではありません。
その点では二郎は売る商品をハッキリさせている。
そして、その強烈な個性を持つ商品を求めて、行列すると分かっていても
わざわざ客が足を運ぶのです(しかも二郎の殆どは駅から遠い!)。
これは「二郎」が「客」を選んでいるとも言えます。
ここに小さな会社や弱者が学べることがあります。
自分が提供するものは何なのか。
それを明確にすると客が見えてきます。
あるいは客を絞って、商品が見えてくることもあるでしょう。
その結果、ムダが少ない筋肉質な経営になっていく。
「絞る」ことは可能性を狭めることではなく、拡げることなのです。
あなたのビジネスは幅広く対応しようとしていませんか?
商品やお客を絞れていますか?