ここしばらくはコロナウィルスの影響で誰にとっても日々の生活が大きく
変化した期間でした。
2月頃に現実的な脅威としてコロナを認識してからもう4か月くらい過ぎたんですね。
そんなに経ったんだー‥‥と遠い目になってしまいます。
その間、色んな変化がありましたが私にとって、そして多くの方にとっても在宅に
よるオンラインミーティングの定着というものがあるでしょう。
それを可能にする様々なツールが存在しますが、最近数か月で圧倒的に知名度を
高めたものに“Zoom(ズーム)”があります。
私も知ってみると「世の中にはホント便利なものがあるんだなぁ」と感心するばかり
です。そして、日常において加速度的にZoomを使う機会が増えています。
今日も「Zoomを使ってセミナー等を主催する」側として、Zoom社主催の
オンラインセミナーを受けました(分かりずらっ!)。
それでいわゆる「主催者セミナー」というものを受けると、その受講者専用の
フェイスブックコミュニティーに招待され、そこで使い方等に関する情報交換などが
できる、というものです。
さて、話は変わりますが「マーケティング」という観点で行くとZoom社はそんな
仕組みを通して「顧客ロイヤルティ」を高めている、とも言えます。
平たく言うと利用者にとって「Zoomにどんどん詳しくなって、他のツール
(例えばマイクロソフトチームスなど)へわざわざ乗り換えるのが面倒くさくなる」と
いう状態を意図的に作り上げているわけですね。
いわゆる「顧客囲い込み」の一環です。
そして、もう一つ面白いと思ったのは利用者からの使い方や質問などへの対応を
自社でやりきろうとはしない点です。
Zoomはセキュリティの問題を指摘されていますがソフトの改良など、かなりの
対策を講じて日々多くのアップデートがされているようです。
そして、Zoom社の方でもそのすべてを自身で確認するには追い付かないようです。
でもZoom社の上手いところはコミュニティーに存在する数多くの人たちを
活用しているところにあります。
つまり、使い方やアップデートされた部分について質問が来た時、Zoom社の
人は確信(自身での確認)を持って回答できないことでも、数多のコミュニティー
メンバーでやったことがある、試したことがある人が「事実」を背景にその質問に
答えるのです。
「Zoomは進化中である」ことを皆が理解していること、「有益な情報を得られる
のなら、その提供元は誰であろうと気にしない」ことなどがメンバーに共有
されていれば、回答者は誰でも良い、ということです。
そして、Zoom社は誰もがコミュニティ上で気軽にこたえられる雰囲気、カルチャーを
作り上げているのです。
利用者の質問や疑問に対して「サービスを提供している自社の責任だから」と
全てをZoom社が背負っていたら、とても対応しきれません。
自社のサービスへの責任を意識することは当たり前に必要ですし、重要なこと
ですが、内容によっては自社以外のリソースやネットワークを使って対処する、
という選択肢もこれからアリになります。
さあ、あなたは「これは自社の責任だから」と全てを抱え込んでいませんか?
他社にお願いできたり、他に活用できるネットワークがありませんか?
利用者からすれば「有用な情報」が取れれば出元は気にしません。
何でもかんでも自社で抱え込んでいないか、他に任せられる部分がないか、
改めて考えてみるのもいいかもしれません。