昨日まで4週間にわたって毎日曜日に私が所属する会が創業スクールを
開催していました。
これはこの先、会社を興したり新たなビジネスの立上げを考えている、
あるいはそこまで行かないけど、将来の選択肢として自営を検討したい、
などの方に経営の基礎知識や考え方のポイント、事業計画書の書き方などを
学ぶ場を提供するものです。
私も運営メンバーとして昨年に続いての参加でしたが、受講者の皆さんの前向きな
姿勢にお手伝いをする者として少しでも力になりたいと思いました。
現在、区でも経営相談員をしていますが実はいま創業の相談が多いのです。
具体的な統計が手元にないので感覚的ではありますが、昨年より今年の方が増えて
います。
コロナ禍の下で創業を目指す理由は様々でしょう。
いつの間にか人生100年時代と言われ始め、安定した雇用というのも難しく
なっています。
働く選択肢の1つとして創業が浮かんでくるのは不思議ではありません。
そして、現在の厳しい環境が創業に不利かと言うと有利なこともあったりします。
例えば、店舗の家賃。
お店の閉店や退店で空いた物件が増えて来ました。
都心でも目に付くようになってきましたが、貸す側としたら空いたままでは
全くお金になりません。
少々、家賃を安くしても入居してもらう方が断然いいのです。
実際にこれまでの相場よりも安い賃料で貸出す例が増えているそうです。
自分の視点からだけではなく、取引する相手の視点、消費者としての視点、
あるいは社会全体の視点など違う立場になって考えてみると、意外に創業の
後押しになる要素が見つかるかもしれません。
そして、事業を軌道に乗せるにはしっかりと計画を組むこと。
計画を組むとは自分がやろうとしていることを整理して言葉や文字、
数字にすること。
その為には経営の基本となることを勉強すること。
“エイヤー!”で事業を始める思い切りも必要ですが、事前にちゃんと勉強することが必要です。
でも、してる人は結構少ないのが現実です。
その意味では今回の創業スクールに参加された方々はそれだけでもリスクを
軽減してると言えます。
今の状況を客観的に眺めてみる、自分の頭を整理する、そして勉強もする。
“Victory Loves Preparation. 備える者が勝利を制す”
(ジェイソン・ステイサム主演 映画「メカニック」より)
昨日の講師の方の話にありました。
ディズニー、マイクロソフト、松下電器に共通するものは何か?
それは3社とも創業時は不況であり、周囲から止めるように言われたそうです。
創業を希望する方々の夢が実現しますように。