先日、革靴大手リーガルコーポレーションが全社員の2割強にあたる
100人の希望退職を募集すると発表しました。
加えて以前の同僚が勤めているイタリア系スポーツブランドは
6月末で日本市場撤退、独Adidasは傘下の米Reebokを売却の方針。
またアパレルでは三陽商会、ワールドが希望退職者を募っていて
僕が長年従事してきた業界で立て続けにリストラが進んでいます。
厳しいですね。
特に40代、50代社員が対象になることも多いです。
しかし、いずれも以前から業績が低迷しており、
従業員にとってはリストラ策も予想の範囲内なのかもしれません。
そこで多くの人が考える選択肢はこの2つでしょう。
・とりあえず会社に残る
・転職する
会社にいながら副業をしてみるなんて手もありますよね。
でも会社に残る場合は苦境が今後も続き、しかもより悪くなるかもしれない。
転職もナシではないが、どうなるか不安、労力の負担も大きい。
残るべきか、飛び出すべきか‥‥。
迷っている人も多いと思います。
僕も最初に勤めていた商社はリストラ退社でした。
希望退職ではなく、所属していた営業本部の解体で選択の余地はなし。
最後の2か月くらいは「追い出し部屋」で過ごすという王道です(笑)
ちなみに僕の父親は国鉄でしたが、民営化の時に退社。
なので親子2代でリストラ退社という勲章を持っています(笑笑)
そして直近にいた3社目となる米国ブランドの会社は自己都合退社。
全員が中途採用、定年を迎える人もおらず、平均在社期間が5年程度。
当然、ステップアップでの転職など「動く」ことが当たり前でしたが、
50歳を迎えて選んだのは個人事業主として働く道でした。
回りくどくなってしまいましたが、何が言いたいかというと
これから先の未来へ向けて
「起業」や「独立」も現実的な選択肢の1つだということです。
大企業や有名企業、公務員などは1つの会社で働き続ける
人が多いようですが、働く人全体で見たら少数派でしょう。
会社を移る、仕事を変えることは珍しくはありません。
僕が「転職」などと並び、「起業」や「独立」を現実的な選択肢と
捉えるには3つの理由があります。
・実質的なリタイヤまでかなりの時間がある。
・他者の意思で雇用されるのではなく、自らが主体的に生き方を決められる。
・今が残った人生でいちばん若い。若い方が気力・体力がある。
お店を構える、設備投資をする、在庫を持つビジネスと
サービスを提供するビジネスではまったく事情が異なります。
また住宅ローンがある、子供の教育費が当分はかかるなど、各個人の背景も
様々です。
一概に言えるものは何もありません。
しかし、「変わること」を避ける人(そりゃ、変わりたくないよね、できれば)、
起業や独立の可能性をハナから全く考えてない人、あるいはハードルを異様に高く
感じている人が多いように思います。
でも長年仕事をしていれば誰しも何かに精通しているものです。
自分では当たり前のことでも、それを知らない他人からすれば
教えて欲しいというニーズが発生することもあります。
自分がスキルやしてきたことの棚卸、身近なニーズの存在などを考えて
みるだけでも大きな価値があります。
40代、50代であれば気力・体力・時間、新しいことに挑戦する余力があります。
でも60代になってからでは遅いかもしれない。
であればいまその可能性を探ってみましょう。
出来る限りの準備はもちろんするべきです。
とは言え人間、合理的かつ理性的に動くだけでもありません。
僕も含めて周囲の起業組はみんな「何とかなるっしょ」という
根拠不明な楽観性を持ち合わせています(笑)
「起業」や「独立」に完璧な準備、ベストなタイミングなんてありません。
人は準備をするほど不安になったり、もっとやらなきゃと思いがちです。
どっかで“エイヤーっ!”は必要なのです。
僕自身、成功しているなんてとても言えないステージですが
まあ、何とかなっています。
自分の未来を楽しみにもしています。
これからの「未来」について迷っているのであれば、ぜひ選択肢の中に
「起業」や「独立」も置いて考えてみることをお勧めします。
まずは考えてみることが大事なのです。
そして、僕も自分の経験も交えてそのお手伝いができればと考えています。