さて、今回は日本政策金融公庫が実施している
「新型コロナウィルス感染症特別貸付」の申込み期限が
6月末まで延長されました。
これまでは今3月末で終了の予定でしたが、
3か月の延長です。
これまでも同じような感じで延長を繰り返しています。
コロナウィルスの影響下にある日々も既に2年以上。
多くの事業者が日本政策金融公庫で運転資金を
調達したことでしょう。
が、一向にコロナウィルス蔓延が治まる気配が
見えません。
そんな中、最初に借りた資金も残り少なくなってきて、
2回目の融資による資金の補充を必要となる
中小企業が次第に増えて来ています。
1回目の融資時は切迫した状況下で資金を迅速に
供給することが優先され、割とスムースに
借りることができた印象があるかもしれません。
「新型コロナウィルス感染症特別貸付は借りやすい」
と感じた方も多いと思います。
でも、今後はそうはいかないと考えておいた方がいいでしょう。
そして、この期限延長は今回が最後になるかもしれません。
政府は現在の融資状況が正常であるとは考えていません。
「有事」だからこそ「新型コロナウィルス感染症特別貸付」の
期限延長を繰り返しています。
しかし、この状態を正常に戻したいと考えても
不思議はありません。
話は変わりますが、2021年3月末で終了した
「民間金融機関による実質無利子・無担保融資制度」。
これは信用保証協会の保証付きでやっていた
いわゆる「ゼロゼロ融資」というものでした。
以前はこんな制度もあったのです。
しかし、特に事前のアナウンスもないまま
2021年3月をもって、ひっそりと終了しています。
コロナ禍と同居をするような環境も既に2年を
越えています。
正直、多くの人の中に「慣れ」が生じています。
そうなると、これまで「有事」だったものが
「平時」に組み込まれるしまう。
そうなると、「新型コロナウィルス感染症特別貸付」も
突然、だけどひっそりと終了してしまうかもしれません。
この制度が6月末で終了してしまえば
「コロナの影響で業績が悪化している事業者」にとって
資金調達をするハードルが確実に上がります。
これまでのコロナの影響を考慮した「特別貸付」では
大目に見てくれたことも、「通常の貸付」では
見てくれなくなります。
「返済をできること」を明確に示せなければ
審査を通過することは難しくなります。
追加で資金が必要な事業者は、何としても
この6月末までに融資の申込みをしておきたいものです。
また1回目の「新型コロナウィルス感染症特別貸付」の
返済が始まっている方は「同額借換」をすることで
据置期間を延長してもらうことが可能です。
しかし、「新型コロナウィルス感染症特別貸付」制度が
終了すると「同額借換」も難しくなると予想しています。
できなければ、資金繰りが苦しいなかで返済を
続けなければなりません。
感染者は高止まりして、なかなか減らない。
でも、みんな慣れっこになってきて、
街中は人手であふれている。
しかも、これから桜が咲けば、さらに
お出掛け気分も高まって、人が増える・・。
こうなるとホント、これが「平時」モードに。
なんて流れを多くの事業者さんが感じれば
もう「新型コロナウィルス感染症特別貸付」の
延長はないと判断して、6月末までに
申込みが集中するかもしれません。
そうなると審査にもかなりの時間がかかります。
申込みが遅くなれば、それだけ順番が後回しになり
融資の実行、つまり入金もそれだけ遅くなります。
追加で資金調達をお考えの事業者のみなさん
是非早めの申込みをお勧めします。
気掛かりなことが、いつまでもそのままに
なっていると落ち着きませんよね。
是非、余裕をもってGW明けあたりには
申込みをしておきたいところです。
先手必勝で行きましょう!
ちなみにこれからは「返済できること」を
明確に示すことができなければ
審査の通過を難しいと言いました。
ではどうやって、それを示すのか?
それは自主的に事業計画書を作成して
提出することです。
これは事業者さんが自力で作成するには
なかなか骨が折れます。
是非、事業計画書を作成することなったら
私たちのような外部の力を活用することを
是非ともご検討ください。