仕事柄、研修講師をすることがたびたびあります。
座学に加えてグループディスカッションやゲームなども交えて受講者の方々が
できるだけ飽きない内容にするのですが、その中で発表や説明をしてもらうことも
あります。
各個人の性格や日頃の仕事にもよりますが、この「皆の前で発表・説明する」
ことに苦手意識を持つ、もしくは不得手だと言う人は意外と多いです。
話は変わりますが、初対面の人に自分の要望を伝える機会にタクシーの利用があります。
そして、ほとんどの場合、目指す場所を口頭で説明することになります。
運転手さんからしたら乗客の指示が分かりづらくて「どこに向かって走っているのか
見当がつかない」とか「交差点近くまで来て急に右折の指示をもらう」なんてことは
きっと困りますよね。
では、どうやったら上手く伝わるのでしょう?
さて、ここで最初の「発表・説明」の話に戻ります。
どうやったら自分の言わんとしたことを相手に理解してもらえるか‥‥?
これにはコツがあります。
それは最初に「伝えようとしていること、話そうとしていること」の全体像を相手に
示してあげることです。
これをやるだけで相手の理解度は大きく上がります。
「自分はこれからこんなことについて話をします、まず結論はこうで、その理由は
こうで、だからこうなのです」、みたいなことを話の冒頭で簡潔に伝える。
これがポイントです。
こういう話し方を「PREP」といいます。
PREP、これは話す順番として「Point(結論)⇒Reason(理由)⇒Example(具体例)⇒Point
(結論)」という流れになります。
そして、理由を複数あげる場合などには「ホールパート法」を使う、つまり「その理由は3つ
あります。1つ目は〇〇、2つめは〇〇、3つ目は〇〇です」というように何を(ここでは「理由」)、
どれだけ(ここでは3つあること)話すかを事前に示してあげることです。
相手が何を言いたいのか、どこまで話が続くか分からないまま、五月雨式に話が続くと
聞き手としては内容を整理できず、結果的に伝わりません(しかも、ちょっとイライラするかも…)。
最初に相手に情報を渡して、「聞く準備」を与えてあげる。
ちょっとした話し方のスキルですが、効果は大です!
是非、このように話すよう心掛けてください。